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Vol.69 FXの高金利通貨取引、2つのリスク

投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。

今月は
「FXはどの通貨から取引をはじめるべきですか?」

を取り上げます。

Q.FXをはじめたばかりの初心者です。

先日、口座を開設したFX業者では
ドルやユーロだけでなく、ポンド、オーストラリアドルなど
さまざまな通貨が取引できるようです。

常識的に考えれば、一番なじみのある
ドル円の取引からはじめるべきなのかもしれませんが、
スワップポイントを見ると他の通貨でも取引をしてみたくなります。

ぜひ、専門家の皆さんからのアドバイスをお聞かせください。

(30代 男性)

今回は個人投資家向け情報提供会社 『エフエックス ニュースレター』代表の
国際金融ジャーナリスト 斎藤登美夫さんに答えてもらいました。


100-120.jpg斎藤登美夫 プロフィール

約13年間の為替専門誌記者生活を経て2004 年に独立。
個人投資家向け情報提供会社
『エフエックス ニュースレター』を設立し、現在はその代表。

またインターネットの為替テレビ
FOREX TV(無料)」を運営する
『etvMEDIA・ジャパン株式会社』の代表取締役も兼ねる。

24時間為替情報サービス『MARKET WIN 24』への情報提供のほか
レポート配信、セミナー講師などでも活躍中。

FOREX TV http://www.forextv.jp/
FOOREXのブログ http://fx-blog.jp/saito/

■高金利通貨取引に潜む「2つのリスク」

ご存知のように、日本の中央銀行である日本銀行は、
いわゆる「ゼロ金利」を2006年7月に解除しましたが、
それでも諸外国と比べると
日本の金利は圧倒的に低い状況に置かれています。

実際、今年7月末現在の代表的な各国金利を見ていくと、
アメリカは2.00%、ヨーロッパ(EU)は4.25%、
イギリスは5.00%となっています。

「金利が上がった」といっても、
1%以下に留まっている日本とは比べものになりなりません。

しかも、世界各国の金利をよくよく見てみると、
先に挙げたヨーロッパやイギリスよりも、
さらに金利の高い国は決して少なくありません。

幾つか例をあげると、たとえばオーストラリアは7.25%、
ニュージーランドは8.00%、南アフリカはなんと12.0%となっています。

こうした金利だけを考えると、
アメリカ・ドルやユーロだけでなく、
オーストラリア・ドルや南アフリカ・ランドなどの通貨を取引してみたい、
という欲求が高まるのは、ある意味で当然
だと思います。

そして、最近のFX業者のなかには、
「オーストラリア・ドル/円」や「南アフリカ・ランド/円」
などの通貨ペアを取り扱っている会社も多くなっていますので、
「金利(差)」に目を向けた通貨取引ということも、
やり方によっては優れた手法だと思います

ただし、世の常ですが
「ハイリターン」と「ハイリスク」は表裏一体です。

「金利が高い」ということでの「ハイリターン取引」にもかかわらず、
「ローリスク」ということはあり得ません。


そこで、ここでは敢えて厳しい観点から、
高金利通貨取引に潜む「2つのリスク」について
簡単に指摘しておきましょう。

ちなみに、わたしはオーストラリア・ドルなど、
「高金利通貨の取引を絶対にやってはいけない」
というのではありません。

しかし、取引をされるのであれば、
危険性をしっかり認識したうえで、臨んでいただきたい
と思います。

■危険を認識し、自分にあった取引手法で売買実施を

前段で指摘した「2つのリスク」、
まずひとつめは「カントリー・リスクが存在する」ことです。

もちろん例外もありますが、多くの高金利を有する国は
途上国と呼ばれる国が少なくありません。

したがって金利を高く設定し、
諸外国から自国へ多額の投資を呼び込むことにしているわけです。

しかし、金融マーケットの不備などもあり、
投資した先が破たんなどの憂き目に遭い、
資金が返却されないという可能性もゼロではありません。

blogFIN69.jpgちなみに、これは一企業などではなく、たとえ国の場合であっても例外ではありません。

事実、南米のアルゼンチンは2001年に一度デフォルト(債務不履行)を起こし、国そのものが「倒産」したことがあります。

その際、アルゼンチンへ投資した資金は投資家のところへほとんど戻ってきませんでした。

「カントリー・リスク」などと聞くと、なにやら難しそうですが、
誤解を恐れずにいえば「国などが破産する危険性もある」ということを
ぜひ覚えておいて
ください。

次に、取引をする上で流動性の低い通貨が圧倒的に多いため、
「価格変動リスクも総じて高く」
なります。

つまり、途上国の通貨は通常、
マーケットにおける流通量が少なく、
取引をする人間もさほど多くありません。

その結果、どうしたことが起こるのかというと、
通常はあまり動きませんが、
突発的なニュースなどがあった場合には
一気に値が大きく飛ぶことも否定できません。

別のいいかたをすると、値動きが荒いゆえに
「取引したい水準で取引ができない」
ということも決して少なくない
のです。

その結果、損切りしたいレベルで損切りできずに
傷口を広げた・・・ということも実はよく聞く話です。

前段で指摘しましたが、わたしはオーストラリア・ドルなど、
「高金利通貨の取引を絶対にやってはいけない」
というのではありません。

「金利(差)」に目を向けた通貨取引は、
やり方によって優れた手法だと思いますし、
実際にわたし自身もそうした取引を行っています。

ただし、それには
「レバレッジを低くする」
「日々の価格変動に一喜一憂しない」
「ポジションを最低でも数ヵ月以上と長く保有する」

など、危険性を十分に認識したうえで、
自分自身にあった通貨ならびに取引手法で
売買を実施する必要があるでしょう。

今回のポイント!

・高金利「ハイリターン」は常に「ハイリスク」と隣り合わせ。

・存在する2つのリスク、
 「カントリー・リスク」と「価格変動リスク」に要注意。

・危険性を十分に認識したうえで、自分にあった売買を。


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2008-09-02 11:11  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(2) 
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