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Vol.84 為替はサプライズのニュースで動く

投資や保険、カードなどお金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。

今月のテーマは「為替が大きく動くニュースについて教えてください」です。

Q.最近、FXで投資をはじめました。

経済指標の発表や突発的なニュースで、
大きく為替が動くことがあります。

しかし、同じような発表があったときでも
「結果は織り込み済み」などといって
まったくといっていいほど、為替が動かないこともあります。

為替がニュースで大きく動くのは、
一体、どのようなケースなのでしょうか。

(20代 男性)

今回は個人投資家向け情報提供会社 『エフエックス ニュースレター』代表の
国際金融ジャーナリスト 斎藤登美夫さんに答えてもらいました。

100-120.jpg斎藤登美夫 プロフィール

約13年間の為替専門誌記者生活を経て2004 年に独立。
個人投資家向け情報提供会社
『エフエックス ニュースレター』を設立し、現在はその代表。

またインターネットの為替テレビ
FOREX TV(無料)」を運営する
『etvMEDIA・ジャパン株式会社』の代表取締役も兼ねる。

24時間為替情報サービス『MARKET WIN 24』への情報提供のほか
レポート配信、セミナー講師などでも活躍中。

FOREX TV http://www.forextv.jp/
FOOREXのブログ http://fx-blog.jp/saito/

■為替市場は、ほかの金融市場よりも取引規模が巨大

今回いただいた質問にあるように、確かに発表された経済指標などで
マーケットが動くケースと動かないケースがあります。

それはいったい、なぜなのでしょうか。

考えて見ると、そのポイントは大きく2つあると思います。

以下で簡単に解説していきましょう。

本題に入る前に、ひとつ覚えておいていただきたいのは、
個人向けのFX取引を含む、「為替市場」とはどういう市場なのかというと、
株式や債券などほかの金融市場と比較した場合に
非常に巨大な取引が実施されているマーケットだということです。

一説には、一日に取引される商いは全世界で1兆ドル(=およそ100兆円)
にも達するといわれています。

これは株式取引の数十倍規模にもなる取引です。

こうした巨額な取引が連日実施されているということが、
材料によって動くか動かないかを区別するカギの一端を担っている
のです。

■為替取引に存在しない「インサイダー(取引)」の概念

為替市場の場合、一日の取引高があまりに巨額であるため、
誰であっても人為的にマーケットを操作することができません。

実際、著名なヘッジファンドなど投機筋はもちろんのこと、
日本銀行やFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)のような
中央銀行であっても、
「マーケットのいち参加者に過ぎない」という考え方が
市場参加者の間で浸透していますし、
別のいい方をすればだからこそ為替取引においては
「インサイダー(取引)」という概念がない
のでしょう。

しかし、「インサイダー(取引)」という概念こそありませんが、
やはり情報というものは先に入手すれば
それだけ有利に取引を進めることができます。

したがって、為替市場参加者、それもプロになればなるほど
「人より早く」そして「人より正確」な情報を入手しようと努力します。

それ故に材料はドンドンと先食いされてしまい、
結果として質問者の方が書かれているような、
ある指標などが発表されたときには事前に完全に消化されてしまっている
「織り込み済み」----- という事象がたびたび起こっています。

これでは、指標などが実際に発表されてもマーケットは動きません。

わたしの本業は国際金融の記者ですが、我々のいうところの「手あか情報」、
つまりは鮮度の落ちた情報でマーケットが動くことは少ないと思います。

やはり、情報の命は「鮮度」であり、為替の取引をされる方たちは、
みんな鵜の目鷹の目で、先食いするべく新鮮な情報を探しているのです。

blogFIN84.jpgただし、鮮度の高い情報だけでなく、事前に織り込まれた情報、いわゆる「手あか情報」でも発表後に動くことがたまにあります。

これはどういうときかというと、事前に織り込まれた結果と、実際の結果が大きく異なるものになった場合です。

実例をひとつ挙げると、今年の3月3日にRBA(オーストラリア準備銀行=中央銀行)は少なくとも0.25%の利下げを実施すると事前マーケットで織り込まれていましたが、結果は予想外の「金利の据え置き」。

これがマーケットでは「サプライズ」ととらえられ、
オーストラリアドルが対円などで大きく買い進められる展開をたどりました。

ほかにも、「悪い」と予想されていた経済指標が
逆に「好数字」になった場合や、その逆のパターンなど、
「予想外」もしくは「サプライズ」の結果となった場合は
マーケットが受けるインパクトも決して小さなものではありません。

とくに、これらの場合には事前に織り込まれれば織り込まれるほど、
「サプライズ」の効果は絶大なものとなりがちです。

そうした意味からすると、伝えられる情報には眉に唾付けて、
やや疑いの目を持って接することが大事
なのかもしれません。

今回のポイント!

・為替市場の特性として、情報の「先食い」が顕著。

・情報の命は「鮮度」、手あか情報ではマーケット動かず。

・「先食い」情報と違う結果、
 「サプライズ」による価格変動は大きなものに。

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2009-04-07 11:09  nice!(2)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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コメント 1

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 株の初心者の入門 (2011-12-11 15:28) 

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